ポラリス・ア・ラモード

書評(haru/エッセイ・哲学)

「ほんとうの味方のつくりかた」/ 松浦 弥太郎 (2014年) 編集長haruの心に効く今日の一冊

haru

2019/01/03

こんにちは。編集長のharuです。

突然ですが、あなたには「ほんとうの味方」がいますか。

「いるいる」と即答できた方も、「うーん、ほんとうの味方なんてどこにいるんだろう」と思った方も

ぜひ読んでほしい一冊があります。

松浦 弥太郎さんの「ほんとうの味方のつくりかた」という本です。

ほんとうの味方はどうして必要?

弥太郎さんは言います。

社会で生きてゆくということは、自分一人が際立っていても、味方がいなければいずれ行き詰まってしまうものだと。

ピンチに陥っても誰も助けてくれませんし、ひとりですべてをやりきるのは無理があります。

何かを始めるときに、友人や家族の手助けがあれば心強いでしょうし

嬉しいことがあったときに喜び合えることも素晴らしいことです。

私自身、味方になってくれる存在をたくさんつくっておくことは、とても大切なことだと思っています。

これまでたくさん難しい局面に出遭うこともありましたが、

そのたびに味方となってくれる存在に助けられてきたなあと思い出します。

実は、味方には「外側の味方」と「内側の味方」がある

みなさんは、「味方」と聞くとまず友人や家族など、ご自身の周りの人間関係を連想されると思います。

弥太郎さんは、この味方のことを「外側の味方」と表現し、その存在もとても大切なものだとおっしゃいます。

 

けれど、この「外側の味方」だけが、あなたの味方というわけではありませんと弥太郎さんは言います。

自分が本来持っている習慣やものの考え方、資質や性格も、人生のあらゆる局面であなたを助け

仕事においても頼りになる「内側の味方」であると話されています。

私が本書から大きな学びを得たのはまさに、この「内側の味方」についてでした。

「内側の味方」について考えてみよう

あなたが持っていたり使っていたりするもの、当たり前すぎて自分の肌の一部のようになってしまったもの。

そういう考え方や態度、習慣、持ちものなどにも、味方になってくれるものがあるとのこと。

それら「内側の味方」について、読者それぞれが一度紙に書いたりして考えてほしいと弥太郎さんはおっしゃっていますが

参考までにとご自身の「内側の味方」(9人の友達)を紹介してくれています。

1. 健康

2. 身だしなみ

3. マナー

4. 時間

5. お金

6. ライフスタイル・生活習慣

7. 経験と知識

8. 道具

9. 情報

上は弥太郎さんの例ですが、読者の方それぞれが一度、自分の「内側の味方」についてよく考えてみて

これらについて自分が大切だと思う順番で、優先順位をつけてほしいとのことでした。

すぐにすっきりと整理できるとは限らず、順番をつけては消して、つけては消して何度も検討してほしいということで

加えて、この優先順位はつねに流動的だということです。

人生のさまざまな局面で、大切にしていることの順位が変わるのは自然だから、

いま時点で、自分が何を大切にしているかがこのリストに映し出されるということを書かれていました。

「内側の味方」ともっと仲良くなる

このリストが完成したら、次にこの「内側の味方」とどうやったらもっと仲良くできるのかを考えてほしいと弥太郎さんは言います。

その仲良くする方法は、「外側の味方」である友人や家族など周りの方との接し方と同じで、

それぞれが一体どのような個性を持った味方で、いったいどういうふうにすれば彼らが喜んでくれるかを考えて実行するというものでした。

例えば、「健康」という味方はたっぷりの睡眠を与えたり、栄養のある食事をふるまうととても喜びます。

そんなふうに、それぞれの「内側の味方」が喜びそうなことを考えて実行することで

「内側の味方」との関係性が深まっていき、いざという時に支えになってくれる存在になるということなのです。

「内側の味方」を持つことで、つよくなれる

年末年始のお休みで、一度この「内側の味方」を考えてもらえたらうれしいなと思いました。

私、haruも一度時間をとって考えてみたいと思います。

「外側の味方」と違って、「内側の味方」は目に見えないことから

少し見つけにくいかもしれません。でも、必ず存在するものだと思います。

もし、「外側の味方」が誰もいないように感じる時があっても(実はそんなことはなくて、身近にはいらっしゃることと思いますが)

この「内側の味方」の存在が自分を育てて、守って、力になってくれることもあると思います。

「内側の味方」を煎じつめて考えていくと、すべての要素が集約されてあなたの「ポラリス」もその先に見えてくるかもしれません。

「内側の味方」と「外側の味方」に自分のそばにいてもらって、安心して世の中を渡っていきたいですね。

編集長 haru