ポラリス・ア・ラモード

書評(aki/ものがたり)

「スヌーピーの大好きって手をつないで歩くこと」チャールズ・M・シュルツ 元書店員akiが案内する物語の本棚

aki

2019/02/23

 
大好きについて考えてみて!
大好きなことってなに?
大好きってどんなかたち?
大好きって感じるのはどんな時?
大好きって思ったらどんなことをしちゃう?
 
この絵本にはたくさんの“大好き”が
かわいいイラストと共に描かれています。
 
例えば…
 
Love is hating to say good-bye
大好きってさよなら言うのがいやなこと。
 
Love is walking hand-in-hand
大好きって手をつないで歩くこと。
 
Love is wondering what he’s doing right now this very moment 
大好きって今この瞬間に、彼が何してるかなあって思うこと。
 
Love is mussing up someone’s hair
大好きって誰かの髪をくしゃくしゃにすること。
 
Love is letting him win even though you know you could slaughter him
大好きって軽く勝てると知ってて負けてあげること。
 
Love is not nagging
大好きってしつこくしないこと。
 
Love is a phone call
大好きって電話でのおしゃべり。
 
Love is eating out with your whole family
大好きって家族そろってレストランで晩ごはん。
 
Love is liking ideas
大好きっていろんな考えをおもしろがること。
 
 
大好きって幸せな感情
大好きって優しい行動
大好きって素敵な言葉
 
大好きってすごい!!!
 
 
 
 
「スヌーピーの大好きって手をつないで歩くこと」
チャールズ・M・シュルツ
谷川俊太郎=訳
主婦の友社

大好きって…

 
この絵本は
スヌーピーやチャーリーブラウンが
登場する漫画「ピーナッツ」の作者
チャールズ・M・シュルツさんの作品で
30年以上絶版になっていたシリーズの復刻版です。
(2008年 第1刷発行)
 
谷川俊太郎さんの素晴らしい訳と
クラシックなイラストが描かれた
とてもキュートな絵本です。
 
しかし、ただ可愛いだけではないのが
シュルツさんの描く絵本の醍醐味。
 
 
“愛”や“幸せ”は決して難しいものではなく
私たちの日常のちょっとした瞬間に
あるということを教えてくれます。
 
自分では気がつかないうちに
受け取り、そして渡していて
私たちの周りは愛でいっぱいなのです。
 
それに気がつくことができたら
それにありがとうと思えたら
それらの存在を幸せと思えたら
私たちの心はもっと優しくなれると思うのです。
 
 
愛は決して特別なものではないのです。
些細なこと、当たり前と思っていること
何気ない毎日の出来事の中に愛はあります。
 
自分が“愛”=“大好き”に囲まれて
過ごしていると思ったら
ほっとした気持ちになり安心しませんか?
 
そんな癒しをくれる絵本です。
 
ずっと手元に置いておきたい本であり
大好きな人にプレゼントしたり
大好きな人と一緒に読みたい一冊です。

大好きって…のつづき

 
この絵本は
「Love is…   」から始まる
大好きについての絵本ですが
他にもシリーズがあります。
 
「Happiness is…   」から始まる
幸せについて書いた
『しあわせはあったかい子犬』
 
「Security is…   」から始まる
安心について書いた
『安心は親指と毛布』
 
 
どれも優しくてあたたかくて
心が落ち着く絵本です。
 
 
シュルツさんといえば
まず「ピーナッツ」を
思い浮かべる人が多いと思いますが、
この絵本が気になった方は
上記のシリーズも読みたくなると思います。
 
ぜひ、書店で探してみてください。
 
シュルツさんの新しい魅力に
出会うきっかけになると嬉しいです。
 
 
ライター  aki